この家に住み始めてから、日本家屋のすばらしさを実感しています。
木の柱には落ち着きがあって、畳は横になっても気持ちいいし、クーラーがなくても風が抜けて過ごしやすいです。
冬の寒さを考えると恐ろしいですが(ーー;)
家の造りひとつひとつが丁寧で、職人さんすごいなあと感動します。
写真は襖の引手ですが、木でできているんです。木目もきちんとあります。
座敷の欄間も本当に細かい作業で見事です。
最近キッチンのリフォームをするために建築家さんと話す機会があるのですが、建築材としての木の寿命はすごく長くて、一番強度が上がるのは400年後だそうです。
なぜかというと、木は切られて柱や梁になってから、徐々に徐々に水分が抜けて強固になっていくからだそうです。
古い民家が取り壊されてなくなってしまうのは、その方からすると宝物を捨てていることのように思えるそうです。
私の実家にも和室はあったけど、他が全部フローリングでキッチンダイニングの洋室だったので、和室が落ち着くイメージがありませんでした。
日本家屋に住んでみて、初めて良さがわかったという感じです。
なので、今家を建てようとしている30歳くらいの年代の人は、わざわざ和風の家を建てないだろうなあと思います。
ハウスメーカーが勧める家やCMで流れる理想の一軒家がいいなあと、少し前の私も思っていました(笑)
でも最近は、日本の伝統的な建築技術は素晴らしくて、未来に残すべきだと強く思うようになりました。
戦後、みんなが好き勝手にいろんな家を建てたから、日本の街並みはめちゃくちゃです。
せめて外観だけでも統一感があるように規制してほしかった(涙)
今流行りの建売住宅は特別な技術も必要なく組み立てるだけなので、枠組みから作れる大工さんが減っているとも聞いたことがあります。
その建築家さんが言うには、現在は建築の技術が進歩して古い木を再利用しての民家再生(基礎工事から耐震・断熱を含めて)が新築と同じくらいの費用でできるようになっているそうです。
床もフローリングで、暖かく、今の生活に合った家づくりが可能です。
(今うちでお願いしている建築会社の山共建設さんのHPです。http://www.yamakyo-k.com/)
費用はかかってしまうけれど、いい家は日本の未来への投資だと思って、日本家屋を大切にしていく人が増えることを願っています。