娘が二人ともインフルエンザにかかりました。今年のインフルエンザは感染力がヤバいって聞いてたけどホントでした。。
こんにちは、信州よこや農園のあすかです。
今日は蔵の本棚の本にレビューポップをつけました。
なんだか一冊ずつねちっこく書いてしまったので、重いかもなぁと思ってきました、泊まる方そう思ったらごめんなさい。。
それで、その本の中の一冊に、こちらの本があります。
松本に住む炭焼き職人になった原伸介さんの本です。(自伝本で、この続きに独立編もある。)
この本のレビューポップを書いてて思い出したことがあるので、ブログに書いておこうと思います。
私の友達が、高校生の時に著者の原さんが学校に講演に来た時の話です。
原さんは大学卒業後に炭焼き職人になった異色の経歴を持つ方で、本にも出てきますが、当時縁あって私の友達の高校で講演をしています。
原さんが話した内容は、こちらも本にあるのですが、ざっくりまとめてしまうと“こんな生き方もあるよ。なんとかなるよ。やりたいことをやってみたらいいよ。”というようなことだと思います。
講演自体はとても好評で、講演を聞いた当時の高校生からの手紙には、感謝の言葉が綴られていたそうです。(実はうちの親も原さんの講演を聞いて感動して、この本を買って、それを私に貸してくれて、それで私は原さんのことを知った)
その友達にずっと後になってからその時の話を聞いた時、
「担任の先生が講演の直後、『彼は特別だから(炭焼き職人として生きていける)』と言ったことを覚えてる。」
と言っていて、私はそのとき少し、不快な気持ちになりました。
特別な人以外は、やりたいことをやっちゃいけないのかなって。(そもそも特別な人ってなに??)
もう一つ、こちらは私が高校生の時に、進路指導の先生が言っていたことです。
どんな場面だったかは忘れてしまったけど先生は、
「心理学部に行きたがる人が多いけど、よほどじゃない限り心理学部はやめなさい。就職できないから。」
と強く言っていました。
当時の私は、あぁそうなんだな。と先生の言うことを素直に受け止めていました。
(今でも覚えてるってことは、私も心理学部に興味があったのかも)
そして、就職して何年かしてから、
(私に限らず)本当に心理学部に行かない方がよかったのかな。と疑問に感じました。
今でも疑問に感じます。
心理学部で学べることは、実際の仕事に役立つことだらけじゃないのかなとすら思います。
私は新卒の就職先がスーパーだったから農学部の知識はまったく役に立たず、むしろ心理学の方がパートさんのマネージメントや商品の構成や並べ方によほど役にたったんじゃないかなと、、。
今思えば、この2人の先生は
『生徒が将来、きちんと自立すること』
を教師としての目標と考え、アドバイスしていたのかなって思います。
ここでいう自立というのは、安定して生計を立てられるような大人になるということです。(大事なことです。)
当時は今みたいな売り手市場ではなく、確実に就職するにはそれなりの道をいくのがいいと先生も思っていたのだと思います。(例えば看護学校をでて看護師になるとか、法学部をでて公務員になるとか、工学部をでてプログラマーになるとか)
人と違うことをするというのは大変なことは事実です。
ミュージシャンに憧れる人が多いけどそれで食べていける人はほんの一握りだとみんな知っています。
でも、(可能な環境にあるなら)挑戦くらいしてもいいんじゃないでしょうか。
原さんは、自分の体験から、自分のやりたいことに挑戦する大切さを伝えたかったのだと思います。
少なくても、あの時やってみればよかったって後悔はなくなると思うんです。
でもでも、それは今自分がなんとかなっているからで、なんとかなっていない人からすれば、大学もいける環境にあるなら行くべきって言うかもしれないし、手に職をつけるべきって言うかもしれないし、就職も新卒で安定してる会社にするべきって言うかもしれないとも思います。恵まれてるから言えるんだって。
アドバイスというのは、言う人の背景にある立場や価値観や願いや経験からきていることが多く、
でもほとんどの場合そこをふっとばして「こうした方がいいよ」とだけ言ってしまいます。
だから、本当は受け取る方がそこを汲み取らなければいけないのだと、今ならわかります。
本当に心理学部にいきたい子は、先生に何を言われても心理学部にいくんだと思います。
でも、当時の私のような純粋な高校生は、一番身近にいる親以外の大人である先生の言うことを、かなり聞いてしまったりすると思うのです。
少しだけどやってみたい気持ちがある。
少しだけど興味がある。
生徒のそうゆう気持ちを大事にすること(少なくても潰さないこと)も、今の時代の先生の役割なんじゃないかなって思ってしまいます。
あの先生は今も、高校生に同じアドバイスをしてるのかな。。
ではでは〜