昨日カモシカシードル醸造所さんにお邪魔してきました。
カモシカシードル醸造所は、伊那に昨年オープンしたシードルの醸造所です。
シードルとはりんごを発酵させて作るお酒、要はりんご酒です。
※シードル(cidre)はフランス語です。英語では「サイダー(cider)」というようです。
Airbnbで外国の方が来ると、「サイダーは作らないの?」とよく言われるので疑問に思っていたんですが、要はりんご酒作らないの?と聞いていたんですね・・・。
日本でサイダーというと、「甘い炭酸飲料の透明なやつ」というイメージがあるので完全に誤解していました。(笑)
辞書を引いてみても、「サイダー」だけでりんご酒という意味を持っているようで、日本でいうサイダーとは意味が異なるようです。(以下参照)
1《主に英国で用いられる》 リンゴ酒 《リンゴのしぼり汁を発酵させたもの; アルコールを含む; 《主に米国で用いられる》 では hard cider という》.
2《主に米国で用いられる》 リンゴジュース 《リンゴのしぼり汁を発酵させないもの; sweet cider ともいう; ★【比較】 日本の「サイダー」は清涼飲料水で,英語では soda pop に当たる》.
昨年2016年10月頃に醸造免許を取得して作り始めたということで、長野日報の記事で紹介されていたのを見て一回見に行ってみたいと思っていたところです。
記事はこちら。
http://www.nagano-np.co.jp/articles/6548
カモシカシードルでは、代表の入倉さんは残念ながら東京出張ということでいらっしゃいませんでしたが、一緒に作っている中川さんが丁寧に説明してくださいました。
中川さんも入倉さんと同じ醸造の専門学校を卒業して、千葉から長野県伊那市へ移住したそうです。
シードル作りには興味はあるものの、専門的な知識もない私たち・・・。
はじめから色々説明してくださった中川さん本当にありがとうございました。
機材はアメリカなどから輸入したものだそうで、卵型のタンクに発酵に適した理由があるのだとか。
今はふじをベースとしたものを仕込んでいるそうです。
※りょうちゃんの知り合いのワイナリーの方がタンクが卵型の理由を知りたいということで、醸造のことをなにもわからない中で卵型の理由を聞くりょうちゃんでした。。。
また、りんご畑も案内してもらいました。
畑は今のところ8反ほどで、シードル作りに向いている渋いりんごを自分たちで栽培しており、甘いりんごは近隣の農家さんから買っているということでした。
自社の圃場では主に紅玉を育てているということでしたが、信州大学と提携して育てている「ハニールージュ」という赤い果肉が特徴のりんごもあるそうで、シードルを作ると透き通ったピンク色となり評価が高いそうです。(品評会で1位に輝いたとか)
甘いりんごのほうは近隣の農家から買っているそうですが、規格外となるようなりんごを買い取ってもらえるので近隣の農家さんからしてもありがたいようです。
私たちがシードルについて考える理由の1つとして、規格外が多く出てしまう中でうまく活用できないかを模索しているのもあります。
日本のりんごは、大きくて形も色づきもよいりんごが価値を持ちますが、逆に小さくて変形しているりんごなどは規格外となり販売に苦労します。
また大きく色づきもよいりんごを育てるためには、摘果や葉摘み、玉回しなどの多くの作業が必要となり、手作業が多く生産性があがりません。
シードル用のりんごは、摘果は最小限で外見も関係ないので手間を省くことができます。
日本で一般的に売られている生食とは異なるので一概には言えませんが、栽培の省力化につながる1つの糸口ではないかと思います。
ただし、シードルを作る際は発酵が待ってくれないので徹夜作業になるそうで、2晩徹夜したこともあるとか(笑)
なかなか過酷ですね・・・。
ですが、醸造をしたくて脱サラをして今の仕事をしているそうで、徹夜でもお祭りみたいで楽しいと言っていました。
建物自体も落ち着いた感じで、一枚板のテーブルや薪ストーブがあり心休まる空間でした。
今はシードルがちょうど売り切れということで飲むことができませんでしたが、もう少しすると今仕込んでいるものができるそうなので、そのときはぜひ購入して飲んでみたいです。
とても楽しい時間を過ごすことができました。
中川さんありがとうございました。
Wow, is this where your juice is packed?